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新年もよろしくお願いします
平成25年は巳年。干支の縁起物に白い蛇がとぐろを巻いているものが知られていますが、蛇がとぐろを巻いている姿は宝物をじっと守っている姿にたとえられるようです。
2013年はクラシック音楽にとっては、ヴェルディとワーグナーの生誕200年の記念となります。同じ年に生まれた二人はそれぞれに、イタリアの歌劇王、ドイツの歌劇王と言われます。ヴェルディゆかりのミラノ・スカラ座で2012年10月に上演されたワーグナーの楽劇『ジークフリート』には、森の奥で宝を守る大蛇が登場します。いかにも新年を祝福するような演目でした。
また、ターンテーブルの上の渦を巻いたレコードと、レーベルを抑えるスタビライザーがとぐろを巻いている大蛇に思えます。そして、宝の音楽が守られています。
年の瀬の購入者から、感想のメッセージが届いた。まずは頂いた通りの本文から引用します。
メッセージにあるトーレンスtd124は、アナログターンテーブルの銘機。
- レコードの感想
- 前々回に購入させていただきました、シェリングのバッハ ヴァイオリン協奏曲が最高でした。
おっしゃられたとおり、シェリングのヴァイオリンの音は美しく、誇張することのない素晴らしい演奏でした。音質も素晴らしく、デジタルで育った30代の私にはアナログの良さは衝撃的でした。
最近トーレンスtd124を購入し、レコードの素晴らしさ音ではなく音楽に毎日感動しております。
シェリングの素晴らしさを更に知りたく、今回ヴィヴァルディやバッハを購入いたしましたが、それぞれ音質も良く、音楽性や演奏者の気迫など感じられました。
また、よろしくお願いいたします。
デジタルで育った30代の私にはアナログの良さは衝撃的でした。
シェリングのヴァイオリンの音は美しく、誇張することのない素晴らしい演奏でした。この感想には素直に頷き返せる上、次に同盤を紹介できる時には是非とも使いたい。デジタルが優位なのか、アナログが素晴らしいのかは比較できるものでないことはオーディオファイルは分かっている。CDのフォーマットを決定したエンジニアも、当時安定した生産をする上で致し方のない基準だったことでしょう。それでもCDが登場した当初は不良品が多かった。
今でもハイレゾでデジタルの優位なことを享受できるには、インフラがまだまだ。シェリングのバッハ ヴァイオリン協奏曲は日本盤で長年スタンダードだったので、中古盤は容易に見つかるレコードでしょうがトーレンスで聞くともなれば、1975年発売のオランダ・フィリップス盤は最適でしょう。
誇張することのない素晴らしい演奏
75 年録音。 これらの曲を代表する名盤。シェリングは表情豊か厳しくも優しいバッハを聴かせてくれます。G 線上のアリアも美しいの一言。
録音は柔らかくしなやかなヴァイオリンの響きが美しく品のある音色です。
シェリングが実際に演奏したバッハは特に厳格な表情だった様ですが、CDで聞く音にはヴァイオリンの音が隈取られているように感じます。PAを通して聞く音のライヴと違って、実演で聴く楽器の音には疲れを感じさせないものです。
メリハリが不足していて、乗り出して聴かせる迫力に欠けるとアナログ、デジタルを問わず感じている間は『音楽に感動して』いるのかどうか。注目を引かなければならないので、繰り返しリマスタリングされて登場するCDを作るエンジニアは大変です。デジタル技術は『音の保存方法』としては理想この上なしです。でも、万人が本当に享受できるには若い。
新年も良質のアナログレコードとアナログの良さに衝撃を感じる人に数多く巡り逢いたい
まだまだアナログ・レコードの良さに衝撃を感じる人は、なかでも30歳代を中心に多いことでしょう。ジャズでオリジナル盤を集めるとなると、状態の良いレコードは高騰しています。同じく、1960年代初期のクラシックのレコードも何十万とする高額盤があります。シェリングのように評価のあった演奏家のレコードは良盤に恵まれている方です。
昨年のパイネマンの初期盤や、デュ=プレの様に、若干高値でもこれはというレコードで、良質だといえるものは今後も巡り逢いたい。高額、レア盤でなくても、良質のアナログレコードを2013年も多く紹介して、オーディオファイルに歓ばれたい。本当にアナログの良さに衝撃を感じて頂きたい人に多く巡り会いたい。
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